仕事柄、いろんなイムノアッセイの技術を扱っているわけですが、何でも知っているのかと言われると、全然そうでも無かったりします。
そんな技術のお話をしてみたいと思います。

マイクロプレートの在庫が残り少なくなってきて、新しいロットを買ってきたのは良いものの、いざアッセイ系を組んでみると、何か前のロットとデータが違うような?
実験をしている方なら、誰もがそんな経験をしていると思います。
残っているプレートをかき集めて、「この箱キープ!」とか言ってる人、いたでしょう。
本来であれば、ロット差の根本原因を追究しないといけないんですけど、大体は本筋の研究開発テーマを走らせないといけないので、プレートの問題なんか後回しにして、いつしか忘れられてしまうものです。
プレートなんて成型品だから、材料と金型が一緒なら本来同じ性能になるはずなんですけどね。
剥離剤が揮発する説なんてのも、しょっちゅう出てきます。
それじゃあ診断薬メーカーさんはどうしているの?って思うでしょう。
それは内緒。言えません。
ネットで検索しても出てこない事もあるんですよ。
固相に結合させた抗体のうち、何%が失活して、結合活性を持つものが何%残って、そのうち何%が剥がれるか。
そういったことが未だに制御できていないのです。

抗体はまだ良い方です。Fc部位でプレートに着地すればFab部位は無傷のはず、と見当がつきますから。
抗原の方はどこで着地して、どう立体構造(コンフォメーション)が変化して抗原性が変わるか解らないし、そもそも剥がれてしまったら意味がないです。
電子顕微鏡で見る?
誰もがそう考えます。
でも見るためには粒子を、試薬とは似ても似つかない環境に置き換えないといけないし、仮に見えたとしてもそれで何が解るのか。
画像と抗体の結合活性との関連性までは解らないのです。
パウリの言葉:
「固体は神がつくりたもうたが、表面は悪魔がつくった」
そんな技術のお話をしてみたいと思います。
昔からあるのが「プレートのロット差問題」。

実験をしている方なら、誰もがそんな経験をしていると思います。
残っているプレートをかき集めて、「この箱キープ!」とか言ってる人、いたでしょう。
本来であれば、ロット差の根本原因を追究しないといけないんですけど、大体は本筋の研究開発テーマを走らせないといけないので、プレートの問題なんか後回しにして、いつしか忘れられてしまうものです。
プレートなんて成型品だから、材料と金型が一緒なら本来同じ性能になるはずなんですけどね。
剥離剤が揮発する説なんてのも、しょっちゅう出てきます。
実は固相がプレートからラテックス粒子、磁性粒子に変わった現在でも、この問題は解決できていないのです。
それは内緒。言えません。
ネットで検索しても出てこない事もあるんですよ。
固相に結合させた抗体のうち、何%が失活して、結合活性を持つものが何%残って、そのうち何%が剥がれるか。
そういったことが未だに制御できていないのです。
表面科学の領域です。

抗体はまだ良い方です。Fc部位でプレートに着地すればFab部位は無傷のはず、と見当がつきますから。
抗原の方はどこで着地して、どう立体構造(コンフォメーション)が変化して抗原性が変わるか解らないし、そもそも剥がれてしまったら意味がないです。
電子顕微鏡で見る?
誰もがそう考えます。
でも見るためには粒子を、試薬とは似ても似つかない環境に置き換えないといけないし、仮に見えたとしてもそれで何が解るのか。
画像と抗体の結合活性との関連性までは解らないのです。
パウリの言葉:
「固体は神がつくりたもうたが、表面は悪魔がつくった」
人である私には難しい問題なのですよ。