「さあ、今日は抗体のタイターを調べます!」
マイクロプレートで希釈系列を作って、試薬を混ぜて静置。どこまで陽性か判定する。
一昔前、凝集法を使っていた頃には必須の実験でした。
タイター(titer)
抗体の力価。特にイムノアッセイに用いたときの抗血清や腹水の限界希釈倍率で表すことが多い。
最近めっきり聞かなくなった免疫用語です。
affinityより、avidityの方なのです。avidityで[検索]
【希釈系列の作り方。】
この操作を8連のマルチチャンネルピペットで、一気にプレート1枚分、希釈系列を作ってしまうのです。
当時のピペットは精度がイマイチで、8連中1チャンネルだけ液量が多くなったりしたものです。
分解してグリスアップしたりして、いつしかピペットメンテナンスの技術も覚えてしまうものでした。
今では電動のマルチチャンネルピペットがありますが、これらの作業ができるような設定があったりします。
【試薬の分注】
熟練の検査技師さんの手に掛かれば、すごく速く正確にドロップできます。
あとはプレートミキサーで均一に撹拌し、1~2時間静置です。
【さらに巧の技】
3. 25μLのダイリューター8本を検体の列に入れ、手のひらですりあわせるように、ごろごろと撹拌。
4. ダイリューターを(検体25μL分ごと)8本まとめて一つ右の列に移して、ごろごろと撹拌。
5. これを右端の列まで繰り返して希釈系列作製。
6. 試薬をドロッパーで全ウェルに滴下。
こんなエキスパートの世界があったのです。
でも当時はデジカメもなかったし、動画撮影なんか到底できませんでしたので、記録が残っていません。
もし今でもドロッパーとダイリューターで検査できる方がいらっしゃいましたら、ぜひ動画を撮って下さい。
それでYouTubeにでも上げて、熟練の検査技術を後世に伝えてもらえると嬉しいです。
マイクロプレートで希釈系列を作って、試薬を混ぜて静置。どこまで陽性か判定する。
一昔前、凝集法を使っていた頃には必須の実験でした。
タイター(titer)
抗体の力価。特にイムノアッセイに用いたときの抗血清や腹水の限界希釈倍率で表すことが多い。
最近めっきり聞かなくなった免疫用語です。
affinityより、avidityの方なのです。avidityで[検索]
タイターチェックの実験、いっぱい練習させられました。
まずマイクロプレート1列目に抗血清50μL、2列目以降に検体希釈液25μLを分注します。
1列目の抗血清(1:1)からピペットで25μLを吸引し、2列目に移して吸引排出で撹拌します(1:2)。
そのままチップも替えずに、25μLを吸引し、3列目に移して吸引排出(1:4)、以後12列目まで(1:2048)繰り返します。
この操作を8連のマルチチャンネルピペットで、一気にプレート1枚分、希釈系列を作ってしまうのです。
当時のピペットは精度がイマイチで、8連中1チャンネルだけ液量が多くなったりしたものです。
分解してグリスアップしたりして、いつしかピペットメンテナンスの技術も覚えてしまうものでした。
今では電動のマルチチャンネルピペットがありますが、これらの作業ができるような設定があったりします。
Mixingとかあるのは、きっとこの頃のピペッティング作業の名残なのでしょう。
【試薬の分注】
一滴25μLのドロッパー(スポイト)を使って、1ウェルに1滴ずつ、ぽたぽたぽたぽた…と入れていきます。
熟練の検査技師さんの手に掛かれば、すごく速く正確にドロップできます。
あとはプレートミキサーで均一に撹拌し、1~2時間静置です。
【さらに巧の技】
私たちの時代にはマルチチャンネルピペットがありましたが、さらに前の時代にはドロッパーと、以前お話ししたダイリューターを駆使して検査していたそうです。
1. 検体希釈液を25μLのドロッパーで、8行11列分滴下。
2. 一番左の列に検体8例を50μL分注。3. 25μLのダイリューター8本を検体の列に入れ、手のひらですりあわせるように、ごろごろと撹拌。
4. ダイリューターを(検体25μL分ごと)8本まとめて一つ右の列に移して、ごろごろと撹拌。
5. これを右端の列まで繰り返して希釈系列作製。
6. 試薬をドロッパーで全ウェルに滴下。
こんなエキスパートの世界があったのです。
でも当時はデジカメもなかったし、動画撮影なんか到底できませんでしたので、記録が残っていません。
もし今でもドロッパーとダイリューターで検査できる方がいらっしゃいましたら、ぜひ動画を撮って下さい。
それでYouTubeにでも上げて、熟練の検査技術を後世に伝えてもらえると嬉しいです。