さて医療経済学のお話をしてきましたが、医療が発展したおかげで平均寿命が延びた訳ですから、その分だけ国民医療費が増えるのは、ある意味自然なことですよね。
だからといってこのままで良いのか、今後どうしていくべきなのか、まだ意見が分かれているのが現状です。

政府は「予防医療」「健康寿命の延伸」による医療費抑制を打ち出していますが、それだって賛否両論あります。


予防医療は医療費が掛かる時期を先送りにしているだけだ、とか。


結局何が良いのか、という答えはまだ出ていません。
ものすごく難しい問題なのです。

でも国民皆保険制度は、お金がなくなったらハイ終わり、というわけにはいきません。
そんなことになったら、お金の切れ目が命の切れ目、ということになってしまいます。
そうならないように、どうにか遣り繰りしていかなくてはいけないのです。


免疫血清検査の市場は2017年度で2117億円。これは国民医療費42兆円の約0.5%に相当します。

国民医療費から比べれば微々たるものだから、関係ないやと考えている人も確かにいます。
つい先日、市販薬があるにも関わらず処方されている薬が5000億円分あるのが問題、という記事が出ていました。確かにそっちの方が先ですよね。金額の大きいものから見直されていくのは当然です。


でも個人的には0.5%なんて数字、医療の動向が変わりでもしたら吹けば飛ぶような金額だと捉えています。
つまり決してこの市場は安全なものではない、と考えています。
だから、このような医療経済学の動向にもきちんとアンテナを張っておいて、医療の仕組み自体がどの方向に進んでいるのか、あるいは医療の仕組みを変えるにはどんな技術が必要なのか、考えていくことが必要だと思います。

少し長くなりましたが、この辺りで「医療経済学のすすめ」は終わりたいと思います。
全然技術の話をしていなくて申し訳ありませんでした。
でも、私たちが「コストは敵」と考えている理由の一端は解って頂ければと思います。

新しい世代の医療って、どんな仕組みが良いのでしょうね?