さて前回、相関性試験のことを「数学でいう相関性のやり方を、ちゃっかり利用しただけ」と説明しました。
それでは相関性試験から何かを導き出し、開発に役立てる事はできないのでしょうか。

「そんな事はない」という答えを期待するかもしれませんが、残念ながら役に立たない事がほとんどなのです。

相関性は必ずしも因果関係を意味していない。
これが相関性試験の落とし穴。

例を挙げてみます。

相関試験3

50例測定したら、1例の乖離検体がありました。
これを見て、あなたならどうしますか?

適当な非特異抑制物質を試薬に放り込んで、相関性試験をやり直すとか。
そういうやり方が一番良くないのです。
当たり外れのクイズをしているのではありません。

相関性試験にさっさと見切りを付けて、希釈試験とか添加回収試験のような分析的アプローチに切り替えるのが正解と考えます。

開発にPDCAサイクルがあるとすれば、相関性試験では因果関係を明らかにできないので、CheckやActionに回せないんですよ。
だから因果関係を調べる事ができる試験を進めた方が良い、という事です。

先ほどの例で、こう考えてみて下さい。
50例測定して、乖離する検体に当たらなかったら、それで試薬性能に問題がないと考えて良いのでしょうか?
いえ、たまたま当たり(ハズレ?)を引いただけですよね。
相関性試験なんて、その程度の試験なのです。
手間の割に得られるものは少ないです。