「個人の感想です。」

現在ではもう当たり前になってしまった化学発光法ですが、90年代にはブームみたいなものがありまして、
化学発光=高感度
化学発光以外=低感度
みたいな風潮がまかり通っておりました。今でも検出原理の話をすると、発光法は高感度、みたいに言う人が多いです。

でも技術的には、化学発光にもピンからキリまであって、キリのやつは蛍光法のピンに敵わなかったりする訳です。化学発光法のピンのやつは確かに高感度だけど、採用するにはお値段がちょっと高いです。
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あと臨床的にも、本当に高感度が求められる項目は限られています。大事なのは正確に速く検査結果を出すことで、どんな検査項目でも高感度が良い、ということはありません。

じゃあなんで、化学発光法がもてはやされているかというと、実は化学発光法先発の臨床検査薬メーカーによるネガティブキャンペーンの成果なのです。
彼らは自社の商品を売り込むために、化学発光=高感度というイメージ戦略を使っていたのです。
一番やり過ぎだと思うのは、HBs抗原の添付文書。赤枠で囲った【重要な基本的注意】に「検出感度の高いEIA法/化学発光法を使うように、検出感度の低いイムノクロマト法や凝集法は留意するように」なんて書かせたり。

我々の業界では、公的文書や医療系学会のガイドラインを利用して自社製品に有利な、他社製品に不利な記載をさせることは、かなり頻繁に行われています。もちろんそれなりのエビデンスを出しての話ですので、営業力や学術力に優れたメーカーさんは大したものです。

だから安易に「化学発光は高感度だから良い」みたいな言い方しているのを聞くと、メーカーに踊らされてるなぁ、と思ってしまうのですよ。